Efinity Debugger を試す 後編 (Virtual IO 編)

Virtual IO の概要

Efinity Debugger の Virtual IO モードでは、信号への値のセット、信号の値のモニタができます。
Virtual IO のインスタンスは、Verilog HDL (VHDL) のトップデザインに、手動で実装する必要があります。

Debugger で Debug Core を生成する

  1. Debugger を起動します。

2. Add Debug Core で Virtual IO を選択します。

3. Add Probe で led 3ビット, Add Source で reset 1 ビットを追加します。

4. Generate を押します。

トップデザインに Debug Core を実装する

1. Efinity Project の Design を右クリックして Add を選択します。

2. debug_top.v を選択します。

3. トップデザインのコードを下記の通り記述します。

ポイント1 : I/O 宣言に Debug Core 接続用の JTAG インスタンス信号を追加する。
ポイント2 : Debug Core のインスタンスを実装する

top.v

module top 
(
  input  CLK,
  output [2:0] LED,
  
  // Debug Core に接続する JTAG インスタンスの信号
  input  bscan_CAPTURE,
  input  bscan_DRCK,
  input  bscan_RESET,
  input  bscan_RUNTEST,
  input  bscan_SEL,
  input  bscan_SHIFT,
  input  bscan_TCK,
  input  bscan_TDI,
  input  bscan_TMS,
  input  bscan_UPDATE,
  output bscan_TDO
);

  reg [25:0] reg_cnt;
  wire       nRST;
  wire [2:0] LED;
  
  always@(posedge CLK)
  begin
    if (!nRST)
      reg_cnt <= 26'h0;
    else
      reg_cnt <= reg_cnt + 26'h1;
  end
  
  assign LED = reg_cnt[25:23];
  
  
  // Debug Core のインスタンス
  // debug_top.v のポートに信号を接続する
  //
  edb_top edb_top_inst (
    .bscan_CAPTURE      ( bscan_CAPTURE ),
    .bscan_DRCK         ( bscan_DRCK    ),
    .bscan_RESET        ( bscan_RESET   ),
    .bscan_RUNTEST      ( bscan_RUNTEST ),
    .bscan_SEL          ( bscan_SEL     ),
    .bscan_SHIFT        ( bscan_SHIFT   ),
    .bscan_TCK          ( bscan_TCK     ),
    .bscan_TDI          ( bscan_TDI     ),
    .bscan_TMS          ( bscan_TMS     ),
    .bscan_UPDATE       ( bscan_UPDATE  ),
    .bscan_TDO          ( bscan_TDO     ),
    .vio0_clk           ( CLK           ),
    .vio0_led           ( LED           ),
    .vio0_reset         ( nRST          )
  );

endmodule

Interface Designer で JTAG インスタンスを追加する

1. Interface Designer を起動します。

2. JTAG User Tap を右クリックして Create Block を選択します。

3. JTAG Resource を USER2 (任意) にし、信号名をトップデザインの信号名を合わせます。
Resource はどれでも良いですが、他の機能 (RISC-V (Sapphire SoC) など) で指定した Resource と競合しないようにします。

コンパイルする

コンパイルボタンを押して、Bitstream File (.bit / .hex) が生成されるまで待ちます。

Debugger を起動し、信号を観測する

1. Ti60 評価ボードの電源を ON にして、USB-C ケーブルで PC と接続します。
前回同様 Debugger を起動して、Bitstream File を書き込み、JTAG USER2 に接続します。
※ "USER2" は、さきほど Interface Designer で選択した JTAG Resource です。

2. reset の Value を 1 にセットします。
 すると、カウンタが動作し始めて led の Value が変化し始めます。

その他 Tips

Debug Core を再編集する

Debug Core を編集するときは、Debugger を起動した後、Perspectives - Profile Editor を選択します。
これで Editor モードと Debug モードを切り替えることができます。

Logic Analyzer を追加する

Debug Core に Logic Analyzer を追加することができます。
前回の記事では Logic Analyzer は自動的に挿入されますが、この方法では手動でトップデザインに記述することになります。
Virtual IO と Logic Analyzer は同一の Debug Core に実装され、Debug Core のポート信号が増えます。

信号名とビット幅を入力して Generate を押します。

top.v

module top 
(
  input  CLK,
  output [2:0] LED,

   : 中略
  
  // Debug Core のインスタンス
  // debug_top.v のポートに信号を接続する
  //
  edb_top edb_top_inst (
    .bscan_CAPTURE      ( bscan_CAPTURE ),
    .bscan_DRCK         ( bscan_DRCK    ),
    .bscan_RESET        ( bscan_RESET   ),
    .bscan_RUNTEST      ( bscan_RUNTEST ),
    .bscan_SEL          ( bscan_SEL     ),
    .bscan_SHIFT        ( bscan_SHIFT   ),
    .bscan_TCK          ( bscan_TCK     ),
    .bscan_TDI          ( bscan_TDI     ),
    .bscan_TMS          ( bscan_TMS     ),
    .bscan_UPDATE       ( bscan_UPDATE  ),
    .bscan_TDO          ( bscan_TDO     ),
    .vio0_clk           ( CLK           ),
    .vio0_led           ( LED           ),
    .vio0_reset         ( nRST          ),

    // Logic Analyzer の信号が debug_top.v に追加される
    .la0_clk   (CLK),
    .la0_led   (LED),
    .la0_reset (nRST)
  );

endmodule

Virtual IO と Logic Analyzer は Debugger 下部のタブで切り替えることができます。


今回のプロジェクトのダウンロード

ちなみに今回の記事で作成した Design はこちらからダウンロードできますので参考にしてください。

 

 

 

 

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